2011年12月2日金曜日

カヌー遊びの原点

カヌー遊びを始めた原点は、今から30年ぐらい前、1982年、横浜の伊勢佐木町にある有隣堂という大きな本屋で、この本を見つけたことだった・・・



野田知佑の”日本の川を旅する”の初版本だ。

何となく手に取り、買った。
ファルトボートによる川旅というスタイルに強烈な印象をもっようになった。そのころは、ちょうど大学のサークルで熱気球を製作し、それから数年は100%それに精力をつぎ込んでいたため心の片隅にずっと、カヌーでの旅というスタイルが記憶されているだけだったが。

不思議なことに30年も前の話なのに、この本が有隣堂のどこに置かれていたか、鮮明に覚えていることだ・・・

1987年、初めてのヨーロッパのバックパッキングの旅の途中。スイス、バーゼル。夜行列車での到着だったため睡眠不足だったので、街のなかを流れるライン川沿いの公園でボーッとたたずんでいると、川下から一組の男女が乗った木造のカヤックが川の流れに逆らうように登ってきました。今思えばその船は合板のチャイン艇だったと思うのだが。川の流れに逆らうのだから、漕げども漕げどもゆっくりとしたスピードしか出ないが、確実に川をさかのぼって上流の方まで行って、方向を変え下流に向かってかなりのスピードで漕ぎ下っていった。偶然見かけたこれだけのことなのだが、忘れていた思いが沸々とわき上がってくる物を感じずには居られなかった。強く印象に残っている風景。

1990年 時はバブル、アウトドアブームとも重なり、カヌーがかなり色々なところで目にされるようになっていた。気球のイベントで真冬の北海道に行き、帰り札幌の秀岳荘に立ち寄り、そこでファルトを目の当たりにし、わずか1時間ぐらいの間に、30万からのファルトを衝動的に購入してしまった・・バブリーな時期ですね・・・当時すでに、フェザークラフトや藤田カヌーなどの商品については雑誌などでそれなりの知識を持っていたが、余り迷わず展示してあったアメリカ製のファルボット、ニンバスのパドルを選択した。要するに輸入物が欲しかっただけなのかもしれないが・・・国産のカヌーのどうにも貧乏くさい雰囲気がいやだったのかもしれない。これは現在に至る遊び道具選びにおける選択すべてに言える私の嗜好かもしれないのだが・・・なにかフィロソフィーが足りないからだと思う。

それ以降、様々な経緯で多くのカヌー&カヤックを所有するにいたっている。アクアミューズ以外はすべて海外のメーカーの物で、それぞれのメーカーの設計思想や構造など比較すると非常に面白く、手元にあるカヌーたちはどれも個性的な物ばかりだと思いる。


違ったスタイルの新艇が来たのだけど、ふと原点はどこなんだろうと・・・思い返しながらの記事なんだが・・

やはりカヤックは海より川の方が何となく好きだと思うのはこんな経緯もあるし、先祖からの血かもしれないと思う部分もある・・・

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